【アイサイト×日本ネクサウェブ×バルテス 共催セミナー】開催レポート!
アイサイト×日本ネクサウェブ×バルテス 共催セミナー 開催レポート

2018年7月11日(水)に秋葉原UDXで開催された、アイサイト×日本ネクサウェブ×バルテス 共催セミナーの様子をご報告いたします。

Entrance

Reception

Agenda
セミナーレポート
【Session1】
「オープンレガシー脱却を強力に支援するツールのご紹介
~VBから(nexacro)、レガシーWebから(XGEN-WEB)~」
日本ネクサウェブ株式会社 技術支援本部 プリセールスチーム 立石博基
セッション1は、日本ネクサウェブの立石博基が、オープンレガシーをモダナイズする弊社のツールをご紹介しました。
nexacro platform
リッチクライアント/RIAと呼ばれるUI/UX統合プラットフォームであるnexacro platformを、【実行環境】【機能性】【生産性】【保守性】、4つの観点で説明。
【実行環境】完全ノンインストールのHTML5と、汎用ブラウザ動作では制限される機能を実現するためのRUNTIMEの2つ。
【機能性】nexacroで作ったアプリケーションの動画を交えて、SPA(Single Page Application)、リッチなUI、クライアント型MVCモデル、マルチレイアウト機能などの特徴を説明。 またnexacro platformのコンセプトの1つである【Deferent UI, Same UX】について、自動リサイズ(Position)・マルチレイアウト編集(Multi Layout Manager)・画面分割編集(STEP)の3つを使って異なるUIで同じUXを提供できることをお伝えしました。
【生産性】専用の開発ツール「nexacro studio」について説明。
リッチクライアント系の製品は専用言語を使うものがほとんどですが、nexacro platformはweb標準のJavascriptを使うことで開発者のハードルを大きく下げています。また、UIコンポーネントとデータを保持するDatasetの双方向データバインディング機能により、UIとデータが連動して制御されます。
【保守性】定期配布される「Unified Framework」により、外部環境の変遷を恒久的に吸収。nexacro platformのコンセプトであるAnti Aging(Webアプリケーションの老朽化を防止)です。
XGEN-VB
2つ目のご紹介は「オープンレガシー今こそ切り替え!」という今回のセミナーのタイトルへも繋がります。
VB6アプリケーションをWEBシステムであるnexacro platformへ移行するためのソリューションとしてXGEN-VBという自動変換ツールの紹介です。
自動変換ツールとして、VBの持っているUIやイベントロジックをnexacroのソースファイルに変換します。
最大のメリットは、変換先がnexacro platformになることによって、VBで扱われていたシステムをweb環境に移行できることです。UIデザイン、ロジック、それぞれの変換の流れを解説。
XGEN-WEB
最後にレガシーWEBのデータ活用としてXGEN-WEBをご紹介しました。
XGEN-WEBは、WEBスクレイピングとnexacro platform(UI/UX製品)を組み合わせたソリューションです。
既存Webシステムで、モバイルへの展開や別システムとの連携という要望がある場合、IEでのみでしか動作しない、APIが非公開、などの問題点があり、追加の開発が必要となります。
しかし、パッケージ製品で中身がブラックボックス化し変更ができない場合や、プログラムがスパゲッティ化していて、既存システムに手を入れられない・入れたくない、ことが多くあります。このような場合、XGEN-WEBを使用すると、モバイルへの展開や別システムとの連携ができます。
ここで言う「WEBスクレイピング」とは、ブラウザ上でサーバーに何かしらのリクエストを掛けたときのHTTPのリクエストを機械的に生成し、そのレスポンスから得たHTMLのファイルから得た特定のデータを抽出して活用するということです。
WEBスクレイピングを実行するための制御スクリプトが設置され、WEBサーバへのアクセス・HTMLの解析とデータ抽出・UIへのデータ展開が行われます。
UIへのデータ展開は、nexacroの持つDatasetと同じ構造になっているので、nexacroとXGEN-WEBサーバーとの間は親和性の高い通信になります。
弊社ツールのメリットを詳細な機能を含めて紹介したセッションでした。
【Session2】
「オープンレガシーの移行の基本は知識と経験と人材
~正確にすばやく移行するための手法と取組みをご紹介~」
株式会社アイサイト 技術開発ラボ シニアエグゼクティブエンジニア 大塚博幸

セッション1のツールに続いては、SIerとしての登壇。
株式会社アイサイト 技術開発ラボ シニアエグゼクティブエンジニア 大塚博幸さんです。
冒頭の自己紹介で誰もが感じたのは、大塚さんが「純粋な技術者」であり、「経験豊富」だということです。「月刊ASCII」を購読し、BASICを書いていた人はもう少ないでしょう。
自己紹介後にVBの歴史と「レガシーシステム」について言及がありました。
Visual Basic 6.0の開発環境であるVisual Studio 6.0のサポートは、延長サポートとしても2008年に、10年前に終了しています。そして、「レガシーシステム」の代表格がVisual Basicによるシステム。
規模が大きく、設計書がない、当時の担当者が誰もいない、などの原因で残っています。
では、こうしたVB6のシステムを最新環境に移行するにはどうしたら良いのか?
設計書に頼れずスクラッチ&ビルドで再構築することは、無理があります。ただし、ソースコードがあるならばコンバータを利用する手があります。
では、コンバータを利用した場合100%それで済むのか?いえ、100%ということはありません。どうしても人の力を必要とする部分が残ります。
それはどういった部分か。調整が必要なものとは以下です。
・画面 ・帳票 ・ビジネスロジック
特に帳票は作り替えが必要となるケースがほとんどです。
VB6でのサードパーティ製ツールを、新環境に対応できるツールへ切り替える必要があります。
また、「事前の分析に時間をかける」ことの重要性や、個々においては、例外処理の対応、データベースとのやり取り、新旧の画面を見ながらの確認など、SI経験に基づいた話が展開されました。
【Session3】
「オープンレガシーの移行における品質確保の戦略
~問題なくシステム移行するための勘所をご紹介~」
バルテス株式会社 R&C部部長 石原一宏
セッション3は、年間1200以上のプロジェクトを支援する、バルテス株式会社 R&C部 部長 石原一宏さんです。
移行における戦略の勘所を、ワークショップを織り交ぜながら学べるセッションでした。
「テストがうまくいくパターンとうまくいかないパターンの両方を知ることによって、成功に近づいていくことを目的とする」という大変興味深い切り口からセッションが始まりました。
今回のテーマは・・・
・マイグレーションの肝は、実装前の段階で「何ができればOKか」という点を 明確化すること。
・実際のマイグレーション案件においては、インプットとなるビジネスフロー、 ユースケース、システム要件といった各種の仕様が⼗分とは限らない。リソースも⼗分とは限らない。
として、「テスト設計」の観点からマイグレーション開発における 品質の作りこみ⽅が紹介されました。
リバースエンジニアリング(実装の前にテストで何ができればOKなのかを考えて補っていくこと)のトレーニングとして、ホテルの予約サイトをテスト対象と仮定したミニワークショップが行われました。
【当たり前品質】
Must→できなければ困ること
Never→あってはならないリスク
【魅力的品質】
Want→あるとありがたい付加価値
ご来場者全員が「ホテル予約サイト」に対してMust・Never・Wantを、5分という時間の中で考え、書き留めます。
そしてワークショップで出したNever・Must・Wantの個々の意見を近くの方とペアをつくり、見比べます。
ここで石原さんは、「この5分間で書けなかったことが倍の10分間あれば書けるだろうか。人は時間をかけると自分が認識した部分を掘り下げていく傾向がある。」と説き、意見を見比べ終わったお客様が、うんうん!と首を縦に振っていらしたのが印象的でした。
多くのエンジニアがMustしか見ていないことが多い中、視野を左右のNever・Wantまで広げていき、その考え方をメンバー内で平準化することが大切と強調しました。
まとめ

最後に行われた質疑応答のコーナーでは、多くの方からご質問をいただき、皆様のVB脱却に対する興味関心の高さを、主催者一同改めて感じることができました。
本セミナーの内容が、今後の皆様の業務の中でお役に立てることがあれば幸いです。
改めて、今回ご参加いただいた皆さまに弊社スタッフ一同感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
今後ともアイサイト、日本ネクサウェブ、バルテスをよろしくお願い致します。
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