【Gartner Symposium/ITxpo 2017】開催レポート!
【Gartner Symposium/ITxpo 2017】協賛のご報告!

2017年10月31日(火)から11月2日(木)まで東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪 国際館パミールにて「GartnerSymposium/ITxpo 2017」が盛大に開催されました。
ご来場いただいた方へは弊社スタッフ一同、心より御礼申し上げます。
弊社は、プラチナとして協賛・出展しITxpo会場にブースを設けるほか、COOの永井一美がソリューション・プロバイダー・セッションを行いました。
こちらでは、3日間の様子をダイジェストにてレポートいたします。
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展示した製品・ソリューション:
“最高のUX”を全ての端末に!「nexacro platform」
Webスクレイピングが解決!既存システムをノータッチ活用!「XGEN-WEB」
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ITxpo会場では40社弱の協賛企業がブース出展し、それぞれの製品についてご来場の方へアピールを行いました。
日本ネクサウェブは 「nexacro platform」 と 「XGEN-WEB」 をご紹介させていただきましたが、今すぐにでも検討したいという大変ありがたいお言葉もいただきました。
“モバイル” や “タブレット” などの端末の普及、 “chrome” や “safari” など進化し続けるブラウザの問題、 “IEからの脱却” は変わらず大きなテーマになっているようです。
また1日目と2日目の夕方には、「ハッピーアワー」。アルコール類やおつまみなどで、ご来場の方もリラックスしたムードの中シンポジウムをご堪能いただきました。
『働き方改革』というフレーズを耳にしない日はない2017年ですが、弊社COO永井一美のセッションのテーマも、“「働き方改革」、マルチ端末時代に情シスが考えるべき3つのこと” でした。
システムにおけるスマートデバイスの活用は、企業の業績を向上させ「働き方」を改革できます。しかし、多くの企業が未だにレガシーな環境から脱却できていない現状です。
SoRコストを抑え、SoEを考える。事例を交えながらヒントを提供いたしました。
企業は従業員一人一人の集合体であるという観点から、『人はなぜ働くのか?』という根本を見つめなおし、スマートデバイスの活用やビジネスチャットの普及なども絡め30分間公演させていただきました。
セッションのテーマでもある
“「働き方改革」、マルチ端末時代に情シスが考えるべき3つのこと”
1.人に向き合う(人とITの融合)
2.作らずに作る
3.「関心」というエネルギーを奪わない
下記にセッション内容をまとめさせていただきます。
【テーマ】「『働き方改革』、マルチ端末時代に情シスが考えるべき3つのこと」
働き方改革
AI、IoT、ロボティクスなどと同様、旬なキーワードです。
ただ、他のキーワードと異なり、ネガティブな側面を持っています。社会的問題で注目され、企業側が責任を持たねばならないワードとなりました。
人は、人生の中で多くの時間を働くということに費やします。ワークとライフ、双方のバランス・充実があってこそ、その人の幸せに繋がります。
企業は従業員1人1人の集合体ですから、“従業員の働き方を改革”することは本来企業の成長力に直結するはず。また、直結させなければいけない。
社会的問題から、「残業」に対する企業の姿勢にメスが入っていますが、そもそも労働時間は「定時」というものがあります。定時内に仕事をこなす、こなしてもらうことが基本です。“残業は本来緊急時のもの”、これはルールです。
しかし、従業員がいてビジネスの先には顧客がいます。顧客側だけに焦点を合わせた結果バランスが崩れる。崩れた結果として企業にとって宝である従業員が不幸になるのなら、それは企業の責任です。
「働く」ということ
人はなぜ働くのか?これを改めて問うべきだと思います。
衣食住のためにお金を得る、養う人がいるからお金を得る。だから働く。
では、お金を得る必要がないならば、人は働かないのか?そんなことはないと思います。お金を得るだけのために人は働いているのではない。また、そうであるべき。
仕事において経験してきた「しびれる感覚」は、「達成感」や「充実感」。
「やった」という感覚。努力したこと、苦労したことが報われる瞬間。
それは存在感にもつながります。
感謝される、喜ばれる、頼りにされる。
そうした1つ1つの出来事が「仕事が楽しい」「仕事が好き」という感覚を心に根付かせてくれます。仕事を主体的にとらえられるようになります。
「I Love my job」、従業員の心にこの気持ちを根付かせる。
心からそう思ってもらう。「好きな仕事をする」とは違う。
「仕事を好きになる」。
「働き方」とは、こうしたことの上にあるものだと思っています。
もちろん、上の方たちも、「I Love my job」でなければいけない。
上として、人生の経験者として、「働く」ということに対して従業員と接しなければいけない。
ITの限界
従業員がいて、ビジネスの先には顧客がいる。
双方のバランスを保つ天秤は企業です。
そして、従業員、企業、顧客、三位を考えた改革にITを活用できます。
しかし、大切なことは「ITの限界」に目を向けることです。
私もそうですが、コンピュータに携わっている人たちはついこの観点を忘れがちです。働いているのは「人」であり「ITには限界」があります。
タブレットの活用事例として、営業マンにタブレットを持たせる。
重い紙のカタログを持ち歩くことなく、タブレットですぐに探し出せる。
“タブレットは宝の箱”のようなイメージですが、量販店で電子レンジの機能差、性能差を店員に聞いて、その場で答えてくれなければ信頼できません。「勉強していない」「プロじゃない」「この店員に聞いてもだめだ」と思われるだけ。店自体のブランドも毀損します。
また、PDFで閲覧できるだけであるなら、目的のページを探すことも難儀しますから、お客様を前にして使えるものではありません。
できる営業は、自ら工夫して必要な情報を使いやすいように整理し、そして勉強し顧客対応をしている。
人がいて、ITがある。その人のミッション、作業、その人のスキル、それに対してITで支援をする。
情シスが考えるべき1つ目 「人に向き合う」(人とITを融合させる)
スマートデバイス
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スマホ、携帯を目覚まし時計代わりに使っている人です。
朝、人の生活がスマホから始まる。すでに「Mobile First」「スマホファースト」です。スマホはずっと人の側にいる。人と一体になった端末と言っても過言ではありません。
そして、スマホという端末にとって重要なインフラはもちろんインターネット。
クラウドもインターネットの先にありますから、スマートデバイスはクラウドと相性の良い、一番融合するアイテムです。
クラウドがあるからスマートデバイスの存在意義もあると言えます。
スマホ、スマートデバイスはPCの延長にはありません。
スマートデバイスは、「ロケーションフリー」場所を選ばない。時を選ばない。
そして、「プレゼンス」。スマートデバイスの主役は利用者です。
ロケーションフィックスで机に座らないと使えない、利用者が使われている感覚のあるPCとは全く違います。
出来なかったことができるようになる、それがスマートデバイスです。
多くの人が1時間以上の時間をかけて、混んだ電車に乗り通勤しています。
「通勤という“痛勤”」。会社員にとって毎日発生する大きなストレスです。
スマートデバイス活用、働き方改革はこの“痛勤”を軽減、削減することができます。
「スマートデバイスの活用は働き方改革の軸」。
これは情シスの責務であり裁量です。
セキュリティの問題でモバイル活用に制限をかけている企業も少なくありません。また、インターネットサイト利用の制限もあります。
大企業が多いですが、セキュリティと利便性は反比例します。
営業マン、従業員が会社に戻らなければ作業ができない、報告書が書けない、直出、直帰できないといった環境であるならば、社員に作業負荷を押し付けていると言えますし、「働き方改革」に逆行しています。
スマホの社内利用
社内業務におけるスマホのベーシックな事例、利用は、メール・スケジューラ・名刺管理・SFA・ファイル管理、といったところです。
また、Line Worksのようなビジネスチャットを利用する事例も増えています。
チャットは何というか軽い感じがあり、拒絶感を持つ方もいますが、同じコミュニケーションツールであってもメールとは大きく違います。
メールは手紙ですが、チャットは糸電話のようなものだと思います。
相手との距離が近い、相手の顔が見える感覚があり、スピードもあります。
また、メールが受信と送信に分かれてしまうのと異なり、チャットは履歴を簡単に追えます。
メールは、「既読」「未読」「社内」「社外」「メルマガ」「ソーシャル」と、どんどん混沌としていきます。
業務生産性を落としている元凶はメールではないかとも思っています。
車で営業している営業マンなどは、少しでも短い時間でのやり取りを必要としますから、メールよりもチャットの方がどう考えても便利です。
メールと、チャット、この2つの使い分けは業務生産性向上につながります。
SoRとSoE
企業の情報システムとしてSoR、SoE 、モード1、モード2と言う考えがあります。
単純にいえば、守りと攻め。SoRは絶対に必要なシステムですが、SoEはコスト見合いでおろそかにされるかもしれません。
しかし、大企業が苦境となる、ベンチャー企業が世界を席巻する、こうした予測のつかない時代において、攻めのITに対する比率をあげなければ、企業の成長はありません。
「意識は攻め」へ。
情報システムの多くのコストは既存システムの保守・運用フェーズで発生しています。
開発・保守・運用、全てのフェーズでのコスト削減が必要であるとともに、安定、可用性担保、変化への柔軟で迅速な対応も両輪で必要です。
そのためには、コンピュータが持つ力をフルに利用すべき。
情シスが考えるべき2つ目 「作らずに作る」
コンピュータ業界は機械化の先頭を走っているはずですが、その大元であるソフトウェアこそ、機械化が進んでいません。
多くのシステムがまだまだ人、人、人、で作っている部分が多い。
本当に人が作らなければいけないのか?人はミスをする、人が障害を作り出す。
機械でできることは機械でやる。これはコンピュータの基本です。
ただ、ベンダーや製品への依存 VS オープンという戦いはあります。その選択も情シスの裁量です。
UI
先日、あるシステムにおいて構築ベンダーの方とUIの話になりました。その方は「UIは凝らなくていい。コスト優先」との発言。
利用者にとって、UI=システム。UIによってUXは決定します。そして、UXによって業務生産性は決定します。
UIは不確実な面を持ちますから、改善は必須です。
「KAIZEN」は世界に通用する単語。
業務に対する「KAIZEN」が当然のことなら、業務を支援している、業務そのものである情報システムもしかりです。そして、UIは業務生産性に直結していますから、UIだけの改善でも、そのシステムがもたらす成果が6倍になったという事例もあります。
そして、そのシステムが使いやすいかどうか、それは利用者が一番理解しています。構築者側は利用者にUIの主導権を与えるくらいの気持ちが大切、利用者の意見を聞き、改善を取り入れる。それをずっと継続する。
利用者が、自ら使うシステムを改善できる、そうしたモチベーションを持ってもらうことは、とても重要です。
情シスが考えるべき3つ目 「関心」というエネルギーを奪わない」
「情シス」の位置づけ
2014年にテクノロジースタートアップというキーワードがありました。
これはIT部門以外の部門が独自にITに投資するようになる、それは2017年、本年50%を超えると予想されていました。
しかし、昔のエンドユーザーコンピューティング、ExcelやAccessの時代ではありません。情シスが核、ハブにならないとデータを活用できず企業にとって大きな損失です。
この核とは人材面でも同様です。
企業の情報システムに長けた、ITスキルを持った人材を各部署に送り込むべき。松下村塾のような組織であるべきだと思っています。
スマートデバイスのUIと留意点
スマートデバイスのUIは直感的です。操作説明書など必要ありません。
その面、人に優しい端末と言えます。そのかわり、きちんとした設計が必要です。
PCのように使わないコントロールを表示する領域などありません。
また、スクリーンサイズや、片手で使うのか、両手で使うのか、それによってもUIは異なります。
UI以外の注意点として、バッテリー、通信、端末の記憶容量、といったPCでは意識しなくとも良い点の考慮も必要ですが、スマートデバイスの活用は働き方改革の軸であり、大きな可能性を持つ端末であることは間違いありません。
マルチ端末時代に情シスが考えるべき3つのこと。まとめます。
改めて、今回ご来場いただいた皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。ご来場頂けなかった皆様はぜひまた次のイベントでお会いしましょう!
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