ユーザビリティに配慮したWeb制作とは?

ユーザビリティに配慮したWeb制作とは?

最近は何でもWebから情報を収集するようになって、紙の雑誌を読まなくなりました。しかし、何か企画のタネを探すときは書店や図書館に行きます。棚から棚へあてもなく歩いている間に意外な本に出会って、ひらめくことがあるからです。

今回、その“釣果”といえるのが、「ブレーン」という雑誌です。宣伝会議というところが出している歴史ある広告業界雑誌なのですが、最近は紙や映像媒体だけではなく、Web制作に関する情報も積極的に取り上げていることを知りました。

最新号である8月号では、第二特集で「いま求められるクリエイターの仕事と役割」と題して、広告制作会社がいくつか紹介されていました。これらの会社は、広告制作のセンスだけでなく、マーケティングの視点を持ち、自ら課題を見つけ、それらを解決する能力を持っている力強いパートナー企業だというのです。

たとえば、「それからデザイン」という会社は、ブランド戦略型Web制作を得意とする会社で、大手企業の中でも新規事業、あるいは中小企業のコーポレートサイトなど、“ブランドが確立されていない商品やサービス”を中心に仕事を受けているといいます。その仕事の一つWORKSIGHTは、働く環境を考える企業担当者に向けて紙とWebで発行されるコクヨの雑誌で、同社はそのWeb版を担当しています。単に雑誌をWebで展開するというだけでなく、動画を使ったり、ソーシャルメディアとの連携を強化したり、スマートフォンでも見られるようにレスポンシブ化したり、ユーザビリティに配慮した制作を実践していました。

一方、「FOURDIGIT DESIGN Inc.」という会社は、表面的なデザインではなくユーザーの体験をデザインすることに高い意識を持っているといいます。最近手がけたベネッセコーポレーション・こどもちゃれんじの会員サイト「しまじろうクラブ」のWebサイト構築では、新しくコミュニティコンテンツを立ち上げました。

当初、クライアントはこのサイトへの継続アクセスのため、ユーザーにポイントを付与することを考えていました。しかし、同社は、そうした“機能”ではなく、“気持ち”を形として付与するのがよいとして、しまじろうが子供の名前でハッピーバースディーを歌う「おたんじょうびサービス」、子供の写真を使ったムービー制作サービス「0歳の記念フォトムービーサイト」など、新鮮なサービスを提供しました。確かに、このサイトには親でも子供でも思わず使ってみたいと思うコンテンツがそろっています。

当社は業務向けシステムのUI/UXを専門とする企業ですが、ユーザーが画面に向かうのが楽しくなるような“体験”を提供するということでは上記の企業とゴールは同じで、読んだ記事から多くのことを学びました。

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